ツンとドラ赤裸々日記1

ツンとドラ赤裸々日記1

今回からこんな企画をスタートするよ。最初はゆっくり、徐々にペースアップでお届けする新ユニット「ツンとドラ」に関する個人的な思いの激白。おべっか言ってもしょうがないから、ノンフィクション形式で。

公演の準備を始めたのが去年の夏。もう一年以上経つ。今回の演目タイトルになる「S」の構想の原案はおれ。それをムーンビームマシンのSarahさんとおれとで共同合作という形で一本に昇華すべく打ち合わせを重ねておりました。

全体的な構成はおれが考えたものを採用。この時点で物語を三つ用意して選んでもらった。でその中で「13歳」という仮タイトルのものがあって、企画であげた三本のうち一番勝負をかけている構想だったのをSarahさんがチョイス。ここで待ったがかかりタイトルが漠然と「アルファベット1文字がよい」と仰った。

作品内容にも付随するようにアルファベットの中から一番演目に相応しかったのが「S」。でもおれはこのタイトルはとても弱いと思っている。まぁ決めたもんだからこれで行くんだけども。

で今年の1月にお互いが脚本演出をするプレイヤーなので、世界観を二つに分岐してシナリオは交互に送りあって改定を重ねて行く方針で決定。

2018年3月、初手のプロローグに当たる部分はおれが書いた。これを送ったら材料が足りないと言われ、内心「足りてないのは当たり前でそこをどう解釈するかも踏まえしりとりをするかのように進める企画」でスタートしたところがいきなり停滞。当時3本の新作執筆も抱えていたので、「材料として何が欲しいかをリストアップして送る」。

でここからすげぇ飛ぶんだけど、7月。片岡自動車工業の公演が終わってまもない頃、急に方向転換となった。「まずおれの担当する本を完本させないとイメージが膨らまない」と言われて狼狽。内心はじゃあもう全部おれのイメージでええんかい、と。

やったことないけどやった。9月頭。第二稿の骨格を送信。特にコメントなし。
9月末「そろそろあげてくれないと私が間に合わない」と急かされる。
10月頭、第二稿完本。先方に送り後は彼女の担当する脚本が仕上がるのを待った。予定より遅れて本が届いた。やばい。全然噛み合ってない。おれの本、全然活かされていない。そんなわけで改定して欲しい箇所(ほぼ全編の書き直し)をオーダー。

しかし稽古は4日後に始まる。顔合わせにも間に合わなかった完本。※おれの担当箇所はすでに上がっていたけども。まだ台本が送られてこない。

正直温度差を感じる。食い違いやイメージ、スタンスの違いじゃない。ただ目指しているところが全く違う。

さて、おれは今後12月の本番まで、立派に人事を勤め上げることができるのだろうか。一癖も二癖もあるパートナーだが、もはや庇ったりするのも野暮だ。これは何も今のパートナーにだけ感じる温度差ではなくて、近しい関西小演劇界のいろんな所に思う。

……そっかぁ、意識がそこらへんにあるのかぁ。目指そうと思ったらまだまだうえがあるんだけどなぁ。みんなあれなんだな。しんどいことしたくないんだな。やればやるほど面白いものが出来るのに。

そんなわけで2018年下半期の残り三ヶ月は、勝負の時間。おれが持っている度量と経験と爆発的な瞬発力は、これまで手がけてきたどの舞台よりも必要になるだろう。頭の回転も。

表現者は過渡期に差し掛かっていると途端に魅力がなくなったりするもんで、別のところで充実してる人ほど、つまんなくなったりするな。

怒るでもなく、落ち込むでもなく、おれはおれの人事を全うするのだ。
12月、全身全霊で戦う。だから是非見にきてください。