スーパー銭湯。

スーパー銭湯。

袋小路林檎さんと大江さんの呼びかけで、スーパー銭湯に行ってきました。稽古二本ともお休みの日。ちょっと前の自分だったら「忙しい」というだけの理由で行ってなかったかもしれないけど、無理やりにでも行けてよかった。中心に芝居を残したまま、サウナに入ったり大きな湯船に浸かったり、ゆっくりコーラを飲んだり、リフレッシュが出来ました。

芝居なんて作ってたら、遠慮とか人見知りしてる時間がとても無駄に感じる。だから演出する立場でも出演する立場でも、距離を感じたら縮めるところからグイグイ行きたい。稽古後のコミュニケーションが必要だとか言うつもりもないけど、単純に、今一緒に作っている人がどういう人なのかを知るだけで芝居につながったりする。余裕がない時ほど、このチャンスを潰してしまったりするので大事にしたい。

関ヶ原の見物人の稽古ではよっしーや日呂さんにキャラクター像を明確に伝えたり、松之助くんにも「こんな気持ちで書きました」みたいな話をしたりした。ある程度形になってからじゃないと出来ない話だったりもする。そこまでついにやってきたかという感じ。次回は初通し稽古。その点では「お局ちゃん御用心!」のほうが早めに通しをしているけど、内容的に進展が早いのは「関ヶ原の見物人」。小林夢祈くんが不在の大塚くんの代役をしてくれていて、いつか今の経験が彼の財産になればいいなと思う。蟷螂さんの蹂躙の瞬間は涙が出そうになるんだけども、我慢しなくちゃいけなかったり、森崎さんの熱に充てられたりもしそうになるけど、綺麗にながさなくちゃいけないというわりと難しいシーンが多い。シンプルな仕掛けがひとつだけある「関ヶ原の見物人」は関係者の皆さんにも是非見てもらいたい。エンタメ、エンタメ言って言われて来たおれがこんなん作ってますよ。

蟷螂さんは39歳の時に「足場の上のゴースト」を書き上げたらしい。つまり今のおれの年齢で、あれは名作ですと笑いながら話す蟷螂さんを、追いかける自分もちゃんと居ての、今回のこの「関ヶ原の見物人」です。蟷螂さんの演じる役は萬作と言います。

片岡百萬両の「萬」と「作る」と書いてマンサクと呼びます。おれが演じる役の父親の役です。もしなにかの拍子にこの作品をまたすることがあったとしても、蟷螂さん以外では萬作のおやじは考えられないなぁと思うわけです。今年還暦の蟷螂さん。親子の役はこれで3度目。尼崎の梅の里の交差点の近くで育ったという共通点のある、涙もろい二人です。

初日は終演後に蟷螂さんと写真が撮れます。カーテンコールで撮影時間もあります。初日にしかありません。是非リピートでもなんでもいらしてください。初日からがっつりがっちりハートをキャッチしたいのです。

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