灯台になる。

灯台になる。

今日もRABBIT HEART PROJECT(以後RHP)の事を書きます。コンバンワ。もうおはようございますの時間かもしれない。

一年以上も前から2019年の夏はこの企画で首ったけにすると決めていて、本来なら片岡自動車工業の公演の本番をやっている時期(←旗揚げ3年間はそうだった)ですが昨年末にはツンとドラもあったし、なんだかんだで今年は新作続き。

RHPは24名の個性豊かなメンバーで揃っていて、片岡自動車工業施設内で稽古。もう鮨詰め状態で熱気ムンムン。写真は某シーンの段取りをつけているところですが、もう演出席に座っている時間がほぼ皆無。一緒に汗を流すような感覚で本当にメンバーの一員としてやっています。

新しいシーンの立体化に取り掛かっては、稽古が終わり、続きをまた次から進める。舞台上ものすごい数になるんだけど、「THE 20回転の恋」は普通の演出からはちょっとかけ離れていて、最近では遂に見なくなった演出方法と、これはハマれば絶対面白くなる青春群像劇の名に相応しい運びになりつつある。自分が出演者の一人ならともかく、初心者も大勢いるので、こう言う演出は初めての人が多くてメモが欠かせない。

もはやこの写真はどこをやっているかほとんど記憶がない。それにしたって女性が多い。20人もいるんだから当たり前か。男子合わせたらもうひとクラスっすよ。稽古始まった頃には全然動けなかった人もどんどん洗礼されていって心身ともに進化が見られる人も多いけど、中にはそうじゃない人も。まぁどこの現場にも必ずと言っていいほどいるんだけども。

一番手前のかえでちゃんのブレが気になるけど、もっと変なのは前からではなく自分が背後から見ている事。演出らしく前から見ろよって話なんですけど、これいっつもやってます。「お局ちゃん御用心!」の時も割とあのあたりにいた記憶がある。稽古は演出として進めるシーンに該当しない人は任意で別の場所で各々打ち合わせを同時進行で進めている。演出助手の真壁さん、スペシャルアドバイザーの大江さん抜きに成立はしないやり方だ。

これは稽古序盤のゲームを用いたウォーミングアップの状況。もうじっくりアップやゲームをしているのは省き、益々劇作の時間に重きを置いているので、鋭利にシャープに研ぎ澄まされていくこの感覚がとても心地良い。

左からりーちゃん、りこちゃん、たまいちゃん。なぜこの表情なのかはわからないけれども多分サービスショットなんだと思う。

始動からおよそふた月。誰がどんな人か徐々にわかってきて、みんなの個性も5月には断片的にも見る事ができて、当て書きの脚本も完本に至り、段取りも残すところあと4分の1程になった。今週、大詰めからエンディングにかけて大まかに当たりフィニッシュ。多分、頭の方のシーンはボロボロになっているんじゃないかな。何しろ上演時間は2時間もないサイズだけど、内容量が内容量なだけにトライアスロンをしているような感覚。なんか、執筆している時間より、段取りをつけている時間の方が長くなってきたぞ。

絶対的に演出である自分が作品の面白さに対して常に導き続けられる存在であれるように、光を放ちメンバーの道標となる灯台であり続けたい。幕が開いたら舞台上は自分はいない。度肝を抜く作品になるかどうか、まだまだ道のりは長いが、あと一月もある、と考えるか、もう一月しかない、と考えるか。それによって密度は大きく変わってくる。

やっぱさ、芝居はイマジネーションでしょ。あとユーモア。アイディアはいっぱいあって引き算をしないと決めたらとことんまで詰め込む。劇団時代から蓄積させてきた創作の四十八手の全てをここに詰め込む所存。

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