BANZAI。

BANZAI。

BANZAI FILMZの映画作品に参加。鬼村監督の指揮の元、ツンとドラ終わりから昨日まで連日の撮影でありました。クランクアップ。映画の撮影に纏わることを徒然なるままに書き記しておきます。

写真左上から山本ドリル君、赤田健君、真壁愛さん、手前が澤奈津樹君とおれ。撮影は勿論鬼村監督。作品のタイトルなどは、映画祭の審査を通過した際にお知らせするとして、審査がどんなものなのか一切知らずにいるので、ひょっとすると永遠にお知らせがないのかもしれません。撮影自体はオールアップしていて後は編集のみ。

この数日で学んだことはとても多くて、今後の自分の創作活動へのエネルギー源になると思う。まず今回のBANZAI FILMSと言う集団に混ぜてもらった事自体が初めましてなのだけれども、ラーメン屋の澤君からの熱烈オファーと、タイミング的にも十分に参加出来るスケジューリングだったのでお受けした。映像作品だけあって全ての撮影が現地ロケ。北風と海風が吹き荒れる現地での過酷なロケもなんのその。全員の熱い気持ちで乗り切った感覚。ツンとドラが最近終わったばかりなのだけど、オーディション合格者のみんなのやる気で成功したとも言えるあの公演の、若いみんなの力を思い出さずにはいられなかった。

初めての環境で初めましての方々と作品を通して仲間になっていく感覚は演劇媒体にも通じるところを感じるのだけれど、撮ってオッケーが出ればそのシーンはもう二度と演じることのないシーンになっていき、台詞もたちどころに消えていく。消滅していくのではなく昇華していく様はデザインワークに近いものを感じた。音声も照明も現地で。どれだけ備えていても現場では想像だにしない事態にも遭遇してアドリブで乗り切る場面もあったのだけど監督の「大丈夫」の一言にどれだけ力を頂いたのか計り知れない。

オールアップした後、カメラを回していた監督は「終わったぁあああああ」と底冷えするアスファルトの上で仰天してひっくりかえった。なんかそれが可愛らしかったり、大変さを物語っていたり。河川敷を全力疾走したり、深夜に大声で叫んだり、血糊がベッタリだったり、やっている方は夢中で演じていられるのだけど、監督の大変さは我等の比ではないだろうな。そして全力でやってきたこの数日間は、後々、伝説呼ばわりされたりもするんじゃないか?と言う手応えを密かに感じたりもしている。

余談だが、自分が手がけた過去の作品「お局ちゃん御用心!」や「ゼクシーナンシーモーニングララバイ」も、後から絶賛されるような事はあっても作ってる最中は一生懸命すぎてただ過ぎ去る日々だった。後になって記録を見返した時に作り手なのに「やっぱ面白いやんけ」と思ったりする。全部後からの話。

色んなものを頂いたBANZAI FILMSさん。
本当にどうもありがとうございました。
また関われたら嬉しいな。

演じ手・片岡百萬両としての2018年はこれで演り納め。
つくづく思うけど劇団を畳んだ時はもう二度と戻って来られないんじゃないかと思い、悩み続けた長きに渡る暗黒時代から、片岡自動車工業を旗揚げして、三年が経ちました。すっかりソロ活動が板についてきた2018年、どの公演もなくてはならない誉れとなった。片岡自動車工業としても新作二本立てはかなりリスキーだったけれどもそれ以上に破天荒で有意義だった。でもまだまだ。チャレンジは終わらない。最近の活動で思った事、ずっと前から考えていたものが自分の中でクッキリとしてきた。

3月えーびーがた。6月team54。7月ラビットハートプロジェクト。

関西演劇界という界隈が身内同士で「最近元気ない」「観客人口の減少」なんて囁かれるのを耳にするたびこう思う。自分らで言ってるだけやん。

もし元気がなかったら元気になればいいし、観客人口が本当に減っているのだとしたら、それは解決しなくちゃいけない問題を誰も解決しないからなだけだと思っていて、おれはこの問題に関して個人的に思うところはあれど、関西代表でもなんでもなくってただのソロ表現者として、しっかりと向き合っていこうと思うばかりだ。少なくとも観客人口に関しては減っているとは思わないし、片岡自動車工業の活動に関して言えばむしろ公演のたびに劇場に足を運んでくださる方が増えてありがたいばかりなのだけど。

一年間使い続けたアイキャッチ。愛着が湧いたなぁ。来年の分ももう作った。

2019年はヒーロー(ヒロイン)を誕生させたい。青子を演じてくれた一瀬尚代さんや、お局ちゃんを演じてくれた袋小路林檎さん、そして凪と楓を演じてくれた太田伊純ちゃんと真壁愛さんのように。

要するにおれはヒーローじゃなくていいし、たまになりたい時にそっとなれるだけで良い。

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