台詞のない殺陣芝居。

台詞のない殺陣芝居。

今日は壱劇屋を観に行ってきました。感想でも書いとこうかな。せっかくなんで。
竹村君演出の、5カ月連続の。もうノンバーバルって言わなくなったんだっけ。台詞のない殺陣芝居だったっけ。確かに厳密に言うとノンバーバルではない。ミュートバーバルとか、サイレントバーバルとか、BGMに重きを置くならメロディアスソードバトルとか(ダサい!)とにかくノンではない気がしていた。

そして、3800円は高いよね! 普通に鬼高い。

劇団の勝負作品なのはよくわかるし、出演者はすごく頑張ってたんだけど、それにしたって高い。

台詞がないんだったら、せっかく情緒ある作品なんだし、カーテンコールも黙ったままのほうがクールだったという個人的な見解もあったり。あんまりグッズの事、ぐいぐい来られたら芝居の余韻も吹っ飛んじゃう。

結局、登場人物は4人でいけたんじゃない?って思ってしまった。アクションモブにも効果を持たせるなら照明プランを全部変更したほうがいいと思った。
照明に関しては勿体ないの一言。
まず大前提として、言葉がないんだから、役者の表情をしっかり取れる明かりを用意しなくちゃ全体的にシルエットばっかりになってたし、せっかくその登場人物の気持ちになりたいところなのに、明かりがまずいせいで、突き放された気分もしばしば。大熊君作品だったらあれで合ってるとは思うけど竹村作品には不向きな印象を受けました。

色んな展開の中での「?」が飛び交う現象もしばしばあった。言葉がないせいで説明不足ではなく説明皆無なわけですから、「しゃべってくれたらいいのに!」とも思うし、そうと思いきや笑い声や雄叫びや悲鳴は発音するのはいいのかと、ルールも漠然としていたので新ジャンルを目指すならとことんやってもいいんじゃないかなぁ。それを見たいや。

「?」が飛び出す原因は、因果の、「結果」のほうは目の前で演じてくれるんだけど、
「原因」については説明がなくて、

「さっきの誰!?」
「敵は誰!?」
「何と戦ってるの?」
「今、時系列変わった? あ、回想シーンだったのね!」

知りたい理由のほうが述べられないまま(表現されていない)というのが大きな課題なのかもしれない。これは最初から思ってた事なんだけど、世界観もジブリッシュなせいで、両刃剣のような直刀が多かったんだけど、殺陣の軌道はミネもある日本刀なんで、刀身にしなりがないのが違和感だったりしました。もっとバスタード的なやつで戦ってたんじゃなかったっけ? となりました。

しかし、坂口修一さんだけは、この台詞のない殺陣芝居において見事としか言いようがないほど感情が事細かに伝わってきて、なんちゅう人や!ってなりました。顔も大きくて好きでした。

吉田くんには直接伝えたので割愛しときます。

でも、個人的にはとても応援しているし、実際凄いことにチャレンジしているし、それが初日からしっかり形になってるし、これからもますます期待が膨らんだいい時間でした。

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