公演が終わるまでゼッタイに言わなかった言葉。
こんばんわ。片岡です。
公演に足を運んで下さったり応援して下さった方へのお礼の挨拶に回る日々。髪の毛伸びっぱなしですいませんどうも。平日の夜、たった一度きりの公演のためにあんなにもたくさんのお客様に観て頂けて、本当に本当に感謝が尽きません。開演してみて「客席ガラガラだったらどうしよう!」って毎日ビビリ倒していました。その分、開幕した時のあの迎え入れていただくようなあの雰囲気、脳から離れません。皆さんも同じだったでしょうか。
いくら面白いものをやっていても見てもらえなかったら意味ないし、それこそ劇場にしかそれが詰まっていないから、足を運んでもらうしかない世界ですけれど、これまでの規模の公演だったら何ステージにも分けなくちゃいけないくらいお越しいただけて本当に嬉しかったです。次はね、ちゃんと週末公演出来る様に頑張りますから、面白いぞ!って言いふらしてくれたらさらに嬉しいです。3ステージするにしても3倍の方に観に来てもらうか、皆さんに3回とも見て頂くかしかありませんし。「一回だけじゃ勿体ない」と一番思っているのは僕ですし、まだまだこれからも頑張りますが、皆さんのご協力が必要不可欠となります!
今回お越しいただいた皆さんがお友達を二人か三人ずつ誘って一緒に来て頂くと三回公演が打てます。或いはもっとデカい劇場でできます。デカい劇場ですることだけが目標ではありませんが、たくさんの人に知って欲しいです。演劇を。これはもうマジで。ちっともディープじゃないし、ちっともマイナーじゃないよ。APPの課金ゲームのガチャを二回か三回するのを我慢すると観れるくらいの値段で、劇場でアナタの心に期間限定の超レアな感情が刻まれます。SSランクです。そんな公演を打っていきたいなぁと思います。
どうぞよろしくお願いします!
さても。ドラマシティ公演が終わるまではどんな事があっても吐かないでおこうと思っていた事がありますが、吐かずに終えられたのでここで出しときます。
厄年(本厄)でした。
嫌なことや自分にとって都合の悪い事が起こっても、全部厄年のせいにしちゃいそうだけど、実際にはだいたい自分のせいで良くない事が起こっているわけで、個人ユニットなんてやってたらもう疑いようもなく自分のせいなわけですから。「ああぁ、ツイテないな、あれもこれも全部厄年のせいだ」とか言っててもラチがあかないですし、本厄だからこそやったるやんけの精神で過ごしました。まぁ、実際あんまり言いたくなるような局面はありませんでしたけど。
自分で選んだ挑戦だったし、自分で叩いた扉だったし。
あ、そうそう。ちょこちょこ言われるんでここでもう一つだけ書いておくと、
「何らかのおいしいハナシがあって、片岡自動車工業が梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで公演を打つ事が出来た」
「片岡がそれに乗っただけ」
とか思われてたり噂されてたらしいんですけど、実際は、自分一人で企画と書類を作って、劇場に電話して、持ち込んで突撃したのが全ての始まりでそれ以外のなんでもないです。もうずいぶんと昔の話ですけど、ちゃんと時間をかけて審査をしていただいて「片岡自動車工業」だと演劇という興行かどうかわからないので「劇団・片岡自動車工業」にしたほうが申請が通りやすくて良いと言ってもらったりもしたのに「片岡自動車工業のままで!」と小さく突っ張ったりもしてました。
あいつ、ドラマシティでやるために改名しやがったとか思われたら嫌だし、片岡自動車工業は、父が死に物狂いで経営している立派な会社名なので劇団とか付けたくありませんでしたし、そもそも集団じゃありませんし、演劇ユニット・片岡自動車工業とかもダサいし長いし、これで申請が通らねぇならそこまでだ感はバリバリありました。名義を変更する事なく公演が打てて良かったです。
でも稽古場をお借りするたびに施設の人に「整備士さん?」「演劇です」「え? 何をするの?」「公演の稽古です」の問答はかなり繰り返しています。
公演のたびに、一人、片岡自動車工業の事を知ってくれる方が増えて、それが二人になって、四人になって、八人、十六人、百人、ずっと続けます。
そんなもんだと思っています。継続こそ力ですし。
旗揚げからここ数年、自転車のペダルをハイケイデンスで回し続けて、何度も休もうと思っても、目指す場所にまだ届いてないから、まだまだペダルを踏み続ける日々が、今も重なってて、そんなちょっと頑張る過去の自分に負けないように、もうちょっとだけ頑張る今日とか明日とか、でも走り続けるのは大変だからちゃんと労うときにはしっかり労って、頼れるモノにはちゃんと頼って、そんなふうに等身大のまま、勝負ができればと思っています。
挑戦はまだまだ。峠もまだまだ。
片岡自動車工業になってから、初めて作った一人芝居ですごく格好良かった吉田青弘氏。今回彼は出演していなかったけど、彼との「突貫!拙者の一夜城」の公演経験なしでは今年の馬力は出なかった魂の一人芝居。またやりたいなぁ。彼はこの公演のゲネプロの最中に物凄い体調不良に見舞われて、台詞すら言えない状態にまで陥りました。スタッフさんが「もう止めようか」と言ってくれたんだけども、声も出せなくなった彼は、気持ちだけで演じ切って、多分エンディングっぽいところまで、無音のまま、ヘロヘロになりながらも動き続けて最後まで辿り着いて、あんなに「止めずにいて良かった」と感じたゲネプロは後にも先にもあの芝居だけだろうなぁと。よく思い出します。役者ってすごい。