初通し(稽古21回目)
今日は14時から22時の長丁場。19時半からスタッフさん総見の合同通しを開始。初通しにしてスタッフ通しは緊張感が半端ない。
舞台監督の今井さん。
照明の加藤さん。
映像の赤星さん。
ぴあ制作の今村さん。
収録のワルタンさん。
下野くん。
全員がお尻に火がついて飛んでいくようなエネルギッシュな通しだった。もちろん課題はたくさん見えるけど手応えがそれ以上にあって、出演者の皆さんがしっかりと今日の通しに向けて準備をしてきていることが伺い知れる実りのあるものだった。
自分の現場においてのケースに限るかも知れないけど、台詞は一つのレールにしか過ぎなくて、どう言う感情のルートで通るかと言う個々の演技プランは助け合ったり、殴り合ったり、発光しているモノがあちこちに散りば待っていく。本番ではもういよいよ演出の手を離れ、登場人物とそこを担当する俳優が自我を持って歩き始める。それがライブで楽しくてエキサイトしているのでとても好みの演劇スタイル。
「スーパーソニックジェット赤子」は、要するに殴り合いの果てに仲直り、みたいな構図なので、観劇の楽しみ方の一つとして、好みの登場人物及び俳優を見つけると言うのもしっかりとした見どころです。きっと誰を見ても面白い。それはもう間違いないよってくらいの初通しでした。
想像してもしてもドラマシティでの公演はまだ実感が湧かないし、劇場に入ってピンとくることもあるかもしれないけど、少なくとも今日のランは稽古空間よりもはるかに覇圏が広かった。ここから残り数回の通しを経て劇場に飛び込みます。一度限りのお披露目、大阪中、いや日本中の人に観てもらいたいです。
通しまでの時間を有効に使い、しっかりと整理整頓が出来たのはメリハリの効いた空気の中、稽古を続けられた女優陣の集中力のおかげでもあります。
本番がめちゃめちゃ楽しみ。
【本日のハイライト】
主演・赤子を演じる袋小路林檎さんが開幕20分地点であまりの運動力の多さに軽くチアノーゼのようになり唇が紫色に変色し始めてから、それでも物語は止まらないし、それでも役を全うしていくところに、相棒の丹下ちゃんがさらに火を焼べて、全員の瞳孔が開くようなモードに突入したこと。
あと玲ちゃんが強烈なまでに違う台詞を誰よりも爆音で発生したあの一瞬の衝撃は、なかなか見られるものではなかった。
通しに滑り込んだ有元さんは他の誰よりも遠いところからホットな状態になっていて、それが今回彼女が演じる役の宿命であるのだな、と思わされたりもしました。
明日は大阪マラソン。赤子はずっとマラソン。
主演に「面白かった」と伝えて去った舞台監督の今井さん、本当に男前。