スペックに問題無し。
片岡自動車工業での稽古納めだった7月23日。
RHPメンバーAnneちゃんの一日遅れのバースディ。おめでたい。彼女は物語の至る所で結構重要なポジションを担っている。見た目もビビットだし芝居も良いしきっと目を引くと思っています。普段から自分にテーマを設けている人は結構芯が強くて芝居がブレない。ハマらない時はとことんハマらないのかもしれないけど、この作品ではズバッとハマっている。
この写真。みんなおニューTシャツを着ています。デザインが重要視される大部分がバックなのちょっとわかりづらいけど、物販用にホワイトとオートミール。そしてメンバーだけのメロンとアプリコットがあります。デザインは全員でやりましたんでメンバー限定のオリジナルカラーです。白もオートミールもめちゃめちゃイカすのでこの夏は是非袖を通して欲しいと思います。
ちょっと作品について。
この物語はなんと言っても天野栞と言う女の子と空山照と言う男の子の二人に尽きるんですが、恐ろしい事に登場人物は二人しか出て来ません。実際には他の役もちょこちょこ出て来ますが、シナリオとしては、テレビの中のアナウンサーや電話の向こう側の声など、ある種のフィルターが掛かったもの以外は、すべて栞と照の二人っきりです。二人っきりの物語を24名で奏でるえげつない作りになってます。脚本にも栞1番から栞20番まで出て来ます。まぁ、芝居なんて見てもらって初めて面白さが伝わったりもするので、劇場で刮目してもらいたいという一言に尽きるんですけど。
簡素で単純明快に徹した脚本と、空間デザインと群像会話に特化させた演出との複合という結構ややこしい舞台を、言っちゃえば初舞台の子も含めた24名で余す事なく100分間駆け抜けます。本書いてる時も演出つけてる最中も頭爆発するかと思いましたし、やる側はもっとえげつないと思います。でも気持ち良さそうだったりもします。今日は演出的に最後のテコ入れをしました。ギリギリまで調整は必要で通しを何度もやって初めて飛び出た画竜点睛の如き閃きでした。創作過程でちょっと世良ちゃんが鼻血出ちゃったけども。大丈夫かな。その変わりというわけでもないけど、曇り気味だった部分も大きく晴れて20名の女優たちが余す事なく活躍する仕組みへと昇華した気もする。
鼻歌を歌ったり踊ったり、いろんなアプローチでパフォーマンスも展開します。でもみんな最初は何の事だかさっぱりわからなくて全てがはじめの一歩で、まぁ初舞台にせよ何にせよ、こんなに多種多様の表現をする舞台も早々ないので経験値はかなり上がってると思います。この作品に出演した後だったら大抵の芝居には驚かずに出られるような強度の根性にはなっているはずです間違いなく。
あんまり話題に上がらない男子は実は大活躍で本当にこの4人で良かったと思わせてくれる毎日です。なんか、今日、すごく久しぶりに彼らのシーンの演出をつけた気もします。
長らく通い慣れた尼崎の片岡自動車工業とこれでお別れいたしまして、明日からin→dependent theatre 2ndにて劇場リハの日々。あとは突っ走るのみです。一人でも多くの方に観てもらえるように、まだまだ発信を続けます。
マスメディアが騒がしく娯楽の形が大きく変わる事件や、悲しい事件もあって気が滅入りそうになったりするかもしれませんが、僕らの芝居はいろんな曇り空をぶっ飛ばす爽快さが詰まってます。是非。