スタートライン。

スタートライン。

とても個人的な感想なんだけど今日の稽古中に、スタートラインに立った気がした。些細な気づきが大きな影響を及ぼすこともよくある事で。出演者全員の足並みと位置どりが決まった事。

身内褒めみたいな感じかもしれないけど、人に素直になったらいいんじゃないか?と言ったおれなので自分も正直に最近の稽古について書き記す。

今日は川野楓ちゃんが手伝いに来てくれた。彼女はツンとドラでオーディションで合格した若い人材で、おれが担当する「現実サイド」にメインで出てくれていた女子中学生役の彼女だ。公演も終わり、彼女も別現場でひとつの経験を経て、今回手伝いに来てくれた。とても頼もしい。せっかくなので我々の創作過程を見届けてもらえれば嬉しい。

真壁は、演出家としても脚本家としても、もう今回の公演が初めてと言っても過言ではない。今回の「地球ロックンロード」の公演のために一年間、ずっとずっと準備を進めてきた。片岡自動車工業になってからのおれのようでもあるが、とことん真摯だ。先輩だらけの現場では萎縮してしまったり、謙遜してしまったり、自信がなくなってしまったり、なんて山ほどあるんじゃないかと思う。その不安材料をこの一年で有り余るほどに埋めて、今稽古場では懸命なまでに実直に劇作に夢中になっている。この公演、本当にどうやっても成功させたい。

座席はまだまだ余裕がありまして、ステージ毎にバラツキはあるのですが、急げばどこのステージも確保できます。ところで凄まじいのは、目標動員数と金額設定だ。金額なんて2800円ですよ。先行早割は2500円だったし。3000円の重みと向き合い、そしてたくさん動員しなくては、成立しない大勝負に出ている。安くても良い芝居はいっぱいある。だから本当に来て欲しい。おれもスマッシュヒットを打ちまくる所存です。

小野村さんが、稽古場では四苦八苦している。本人が一番痛感している事だろうけど、がむしゃらな感じで食らいついてきている。エンターテイメントに比べてこの作品はかなり心の強度が要求される。役者としての実力とか技とかノウハウとか。一番大切なのは、いろんなことが楽しく出来るようになっているイメージだと思っている。まだまだ伸び代だらけだけど、楽しみだ。座組のチームワークはとても良い。そこらへんの劇団よりかなり演劇論が飛び交ったり演技での対話を試みている。
まぁ、迷ったり悩んだらさ、ヤケクソになるのも大事だと思う。感情をコントロールできるのは良いことだけど、制御できない感情を舞台に乗っけると言う美学だってあるんだから。不器用で愚かでガキのような役作りで、新しく生まれ変わり、今までに見たことのない小野村さんが見れると良いな!

あとひと月。スタートラインから、毎日全力疾走で頑張ります!どうぞお楽しみに!

シェアする