折り返したツンとドラ。

折り返したツンとドラ。

ツンとドラはいろんな経緯もあり、二部構成。

●前半は【現実】片岡脚本演出(50分程)
●後半は【非現実】Sarah脚本演出(60分程)

それぞれの作品の間には途中休憩が10分ほど含まれる。

お客様からいただく感想からはたくさんのご意見や解釈をいただいていて、非常に的を得ていると思うようなコメントも寄せられている。また公演後に後書きとして記したいと思います。

明日は千秋楽。今日は芝居がしっかり立ち上がった。
何よりも「立ち上がった」事を生で、それぞれの出演者が同じように感じれるところまで意識を共有できている事。バトンがしっかり繋がっていく様は本当に気持ちがいい。今!まさに!この瞬間の積み重ねが!客席にバンバン届いているんだなぁと思いガッツポーズを取ってしまう。

今回ヒロインの凪を演じる太田伊純ちゃん(写真左)とその姉・楓を演じる真壁愛ちゃん(写真右)。バランスをとりながら、気持ちのキャッチボールを交わしながら、互いに補い合い物語を駆け抜ける。

今回の作品のテーマはお世辞にも明るいものだとは言い難い種類のもので、自分なりに、一つの命の大切さや、どうしようもなくなった時、愛する人たちはどう言う風な思い、行動に移るのか、その線路を走る機関車のような、走り出したら止まらない物語の決して巻き戻せもやり直しも出来ない中、一瞬一瞬を選択していく温かい人たちのストレートなヒューマンドラマをエンターテイメントスピリッツの元上演している。

演出面ではキュートかつファンタジックに、シナリオ上、リアルさが持つエグ味を残しつつ、相性やバランスを取っている。個人的には一本の演劇作品としては、とても潔くて気に入っている。

さて、ではツンとドラと言うユニットでの公演でここにもう一つの話がある上で、この物語に対して、どのようにしていくか、は劇作上、かなりのディスカッションを行なった。いろんな選択肢があったけれども、演出がわがまま言ってられる時期って割と限られていて、それを過ぎてもまだわがままなままだと、作品が成立しないまま舞台に乗っかってしまう。

そのあたりのバランスも取りつつ、それでもなお、物語をしっかりお届けできる最良の形でお届けしている。だから考察は良いから観に来て感じてよ。これ、なかなか観られない作品にまで昇華してるんだからと思う。

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