リュックと歩こう。
カバンを新調。こういうスッキリしたカバンが欲しくて買いに行っても毎回キャッチーで派手なやつを購入しがちだったけれども、やっと黒いリュックを手にいれる事が出来た。
だからと言ってやっぱ地味すぎるしちょっとアクセント欲しいなぁって事で赤と青のキーホルダー。ブラックのカーボンリングと一緒にカスタマイズ。リングはまだひとつ空きがあって、この先出会う何かがカスタマイズされるといいなぁと思いながら。いいでしょ。
はい。そんな事もありながらツンとドラ「S」の顔合わせを開催いたしました。
Sarahさんとおれの二人で共同作業で台本。先手はおれがまずあげて、45分のシナリオが完成。プロット次第だけどもSarahさんのホンを待ちつつホンちゃんのチラシデザインに精を出す。これはつぶやいた事でもあるけど「二本立て」なんですか?とよく聞かれる。
いえいえ、一本の作品です。オムニバスでもないです。短編でもないです。
最近短編のオムニバス形式だったり、リバース公演だったりが多いせいで、前回公演の片岡自動車工業の「関ヶ原の見物人」と「お局ちゃん御用心!」もリバース?と尋ねられたくらいだ。
まぁこんな場所だから書いとくけどリバース公演のような、同時期に一部キャストをシャッフルしながら打つ公演が個人的にはとても苦手だ。「この役はこの人でなくちゃ!」と言う思いで作品と向き合っているし、仮に「別の人ならどうするだろう」という思考になったとしてもそれは飽くまでたらればの範疇で終わっている。過去に自分が出演した芝居でリバースがあったけど、あんまり良い気分でいられなかった。誰バージョンとか。比較もされちゃうし。それで優劣がつくのは良いけど、少なくともおれはもうひとりならどうなるんだろう、という気持ちで劇場に足を運んだりはしない。まぁ単純に苦手ってだけの話と、役に対する価値観の違いかもしれない。
「S」は27名の大所帯。
顔合わせでもツンとドラの二人の差が出たような気がする。まぁ作り方も全然違うしね。
初めましての方もたくさん、個人的には15年ぶりに共演になる有元さん、そして10年ぶりになる林遊眠ちゃん、そして昨年一度だけ共演したことのある一明一人氏が一同に会するのはとても面白いメンバーだ。そこへプロデューサーとして関わることになっている真壁愛、そして小野村優ちゃんの二人は片岡自動車工業の出演者でもある、うちの公演を成立させるのにたくさん頑張ってくれたチームサポートメンバーもついに一緒に劇作する事になったのは嬉しくてたまらない。ダンサーズもちぃがいてくれてるし、ムーンビームマシンカンパニーと片岡自動車工業カンパニーの紅白大合戦みたいになるかもしれないし、今年はうちの公演だけでは終わらせないぞ!そして来年だってまだまだやるんだぜ。
おれはここ2年でとても元気になった気がする。息もしてないような日々だったような思いでしたが、ちゃんと活きてる。経験が、無駄に過ごしていたようにも思っていたけど、そうじゃなかった。芝居に対するアイディアや、失ったものと今できる事の確認作業をゆっくりとしていたんだと思う。だから今はまた走れる気がしている。
来年7月にはラビットハートプロジェクトも始動。本体は片岡自動車工業。ひとりのアクターでもありデザイナーでもあり、なにするかわかんない破天荒なエンターテイナーでもありたい。まだまだいけるっしょ。
それとあれだ。これもつぶやいたけども、他の芝居の内容であったり宣伝方法であったりで「いいなぁ」と思うキャッチーなものを、演劇人はすぐに自分のところにも活用しようとする。「おれが考えたやつやん、パクんなや」というわけじゃなくて、どういう理由でそれを思いついて、どう実行するのかっていう中身を見ずに、その形だけを真似るやつ。ああいうのはすぐに頓挫するか、一回で失敗する。それを年上がやってたら目も当てられない。
ともあれ、おれはおれの道を。
新しいリュックと共に平成最後かどうかは知らんが、終わりより始まりの鐘の音をたくさん鳴らします。みなさま、どうぞ今後もご贔屓に。