「心」すぎさった。

「心」すぎさった。

こんにちわ。後日談になります。猛暑の中、いこまでまちあわせ企画「心」全公演無事終了いたしました。ご来場いただいたお客様本当にありがとうございました。ここでは公演のあれこれを振り返ってみたいと思います。お時間あればご一読ください。

想定外の暑さに毎日扇風機や座布団や氷を担いで運んだ。サカイヒロトさん、坂本見花ちゃん、榮田佳子さん、倉恒くん、そして糸世ちゃん(1歳)みんな汗だく。

ナイヤビンギ。生駒のケーブルカーで宝山寺駅にあがったとこりから歩いてすぐにある旅館だったのをオーナーの中川さんが改装しておしゃれカフェに。そのお宿の一番奥の座敷は宴会場というスペースで「心」を上演いたしました。

4年前に打った「心」の稽古期間は10日間だけで、勢いや集中だけでリーディング形式からはみ出た公演になった2014年のあの秋の公演は夢中に追いかけていた。立派な作品だった。おれは「心」という作品はまだまだもっとたくさんの方に観ていただきたいんだと言いはじめたのがちょうど1年前くらいで、今回はそれが形になったようなもので、紛れもなく言い出しっぺでした。

初演にもお越しいただいたお客様もお見えになっていて、タイムスリップしたような気持ちで嬉しかったなぁ。ナイヤビンギはタイミング的にてんてこ舞いな営業を余儀なくされていて、初演では宴会場についてくださっていた中原さんが不在のままだったので、オーナーさんとはなかなかやりとりができなかったせいですれ違いもあったけど、いつでも向き合えるのが心じゃないし、すれ違う事もあるんだからと笑顔で乗り切れた。みんな笑顔でいた。メンタルが作品をダメにしてしまう事を、全員がよくわかっていた。気丈に振る舞える、たくましくて頼れるメンバー「心」。作品も表現者としてもみんなたくましくなった。

「暑いですからねぇ」と営業時間前に招いてくれたかき氷屋さん。おれは10年振りのかき氷。そこから見える景色もまた絶景。公演終わりに「うちでもやってよ」と声をかけてくださった。初演からすくすく成長する「心」はおれにとっていつも節目でのタイミングだったりする。どうしていいかわからなかった迷いの2014年、こうやっていくんだと決めた2018年、もう止まらないぞとも思うわけです。

「心」はお昼と夜では衣装から違っていた。
榮田さんの帯と髪の毛の赤い紐はおれが、おれの白い紐は榮田さんが、それぞれ。そして互いに40歳になってはじめての公演もまた「心」。坂本見花の作品は一切の甘えが許されないので好き。4人ブレインで動いているチーム「心」はこれからあちこちの劇場ではない空間で上演ができればいいなと思っていて場所を探していますが、もし「うちでやってよ!」みたいなのがあれば是非お声掛けください。またもう演りたいしこれはずっと演っていくべき作品なんじゃないかな全国津々浦々。旅公演なんかでよくみる一度きりではない公演は、とても馬力がいるし人手も足りない。現実的に資金なんかもいろいろとついてまわるので、手伝ってもいいぜ!って方もいらっしゃれば一緒にあちこち回りたいですねぇ。夢見がちな事ばっか書いてますけど、何事も行動に移さねば動かないのも事実。言ってみるだけでもアリだと思っています。

個人として。
片岡自動車工業のとても挑戦的だった公演は天災にまで見舞われもしたけど、踏ん張り切った。過去の自分の最高だった瞬間は、片岡自動車工業のこの公演や、生駒での夏でガンガン更新されていくし、これから先もそうでありたい。

懸命にもなるし、フザけたりもする。だけどどんな作品でも楽しんでもらえるように最善を尽くすのに労力なんかはあんまり考えない。「業務外です」なんて台詞、絶対出てこないような人たちと作っていきたい。

どうしてもこんな書き方になってしまうけれど、劇団の解散から個人ユニットの立ち上げまでの間、いろんな人たちと出会ったり別れたりした。これからも作っていきたい人だらけでもあるが、ぶっちゃけるとしばらくは一緒に作らないほうがお互いの為でもあるなぁと思う相手もいた。良い意味で、本当に良い意味で、出会いの質を見つめるられるようにもなった。

ほんでまぁ全然関係ない話で締めくくるけど、SNSでちょっと前に呟いたおれの公演告知チラシ破いたやつ、お騒がせしてしまったけれど、ちゃんとケジメはつけました。ご報告までに。そんなに世話になっていない諸先輩方からも連絡がありましたけど、おれのことはおれがなんとかします。一匹狼なんで。あかんもんはあかんし、ええもんはええ。そこらへんはもうブレたりはしてないですから。

で、ブレブレのやつもいたりする。あっちで文句いってこっちでゴマ擦って、心にもない言葉を連発して自分を過小評価する。逆に天狗になっていて誠実さを欠いている者もいる。料金設定おかしい公演もいっぱいある。見直そう。料金や自己判断や他人の揶揄をする前に、死ぬ気で芝居つくってないでしょ。おれが敬愛する先輩や後輩や仲間たちは今でも尚、直向きに芝居作ってる。ちょっとしたことで変わると思うし、すぐには無理かもしれないけど人は変われると思っている。ピアニストが毎日ピアノに触れているように、おれも毎日演劇に触れる。プロがなんなのか定義があるようでないけれども、プロがしていることは出来るじゃないか。

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