もうあの頃の君じゃない。
「お局ちゃん御用心!」の稽古でした。こんばんわ。
前回公演の「名探偵青島青子」の時に主人公とライバル関係にあったポメラニアンとドーベンルマンのコンビを演じた中元優那と真壁愛と言う女優についてちょっとだけ書いておこうと思います。
彼女たち二人は、昔に主宰をしていたミジンコターボという劇団に所属していた二人で、片岡自動車工業になってからも出演してくれている間柄。
新人として劇団に入ってきて、劇団初出演はおれの脚本で舞台に立った二人。劇団の解散公演に立ち会った二人でもありまして、まぁ今思えば良い時代でした。劇団解散後もフリーとして活躍していた二人とまだ芝居を、新作を作っているのは嬉しい事。
「名探偵青島青子」においてもかなり重要なポジションを演じてもらったのだけど、「お局ちゃん御用心!」においては前回以上に大きな役割をそれぞれ担っている。そういう期待をよせた配役をしてしまったり、稽古場でも重点的に稽古をしたりするのも、単純にスキル以外の「情」みたいなものもありますぶっちゃけ。今回また成長をしなくちゃいけないような役どころだけれども、いけるでしょって知ってるのはおれ。
出来る事をやるんじゃなくて出来ない事を稽古で出来るようになる。そんな成長も見たい。劇団じゃなくなったけど。だから二人の役どころは「お局ちゃん御用心!」の大きな見どころのひとつ。ミスキャストとは言わせない。
稽古の帰り、落ち込んだ時についに声をかけて「今ここが問題で」と歩きながら肩を並べるほどになっている中元だったり真壁だったりは、あの頃からはやっぱり確実に成長はしていて、おれの本や演出の事を理解してくれているし、逆もしかり。
もうあの頃の君じゃない。
要するに、片岡作品を立体化するにあたって、必要不可欠な二人になってくれたという事を、今回の公演で証明してみせようじゃないか。
※写真は解散公演のサプライズの時の嬉し恥ずかしい写真。