通しに向けて戦う女子。
こんばんわ。もう3時もまわってる!「お局ちゃん御用心!」の稽古でした。
全員集合状態で大詰と呼ばれるシーンをアタック。決まればかっこいい。手合わせというか段取りの確認や細かい詰め作業なのに演技では決して抜きが存在しない袋小路林檎さんの姿勢は全員に伝達している。中でも是常さん、延命さん、中元さん、真壁さんはささやかな小返しでも一切手を抜かない姿勢がきっちり形になっていて「楽しいだけじゃない」「楽しんでもらう為の基礎力」を身にまとっている。たぶん彼女たちはいつ本番が来ても心の準備が出来ているのだろうなと思う。
ここまでに書いた5名が特筆して優れているということが書きたいのではなくて、もちろん林檎さんをはじめ、役が演出の手を離れ始めている人たちはすごいのだけど、本番に向けての上がり方には個人差もあるし役者としてのスタンスや属性もあるのでそれ以外の人たちが遅れているとかそういう問題ではなくてですね。
だからといって共鳴率みたいなのは絶対にあってタイトルが自分の役名になりそれを背負って立つ林檎さんの姿勢は、愉快でもあり豪快でもあり信念も感じさせてくれていて、東京からわざわざお呼びしてまで主演をお願いしているだけの事はあるわけです。関西でしか公演が打てない片岡自動車工業vol.4は、関西で大活躍中の女優さんだらけですが、その中心に揺るぎなくたち続けているのは袋小路林檎さんなのです。立派だ。
馬鹿げた会話も役者力でどんどん面白くなる。主宰であり脚本、演出を担当しているおれが書くのは問題だと思うけど、演劇の魅力なんて詰まるところ、ほとんどが役者だと思わされてしまう。
そうでない部分も強化している真っ最中ですが!
とにかく今日の時点で断言できるのは、この座組で超おもしろいものにいよいよ手がかかっていて、後は時間が許す限り人事を尽くすのみと言う事。そして明後日の稽古は通し稽古。ランタイムは恐ろしく長いものになるかもしれない。でもまだ役者とダンサーが別々でリハーサルを行っている時点でこの迫力。早く観てもらいたい。
でも産声まではまだもう少し。
「関ヶ原の見物人」の大詰も朝のダンスリハで着手。miho氏と出演ダンサー総出で、役者との大一番のシーンを形創った。こっちは本当に渋い。男の子はみんなSNS不精で宣伝もままならなくて、「お局ちゃん御用心!」に比べて予約が少ないんだけど、熱量でいえばとても拮抗しています。「お局ちゃん御用心!」だけ観ても楽しめますけど、セットで観ていただきたい。日時がズレても。通しチケットを用意していない理由は、わりとそこにあります。ロングランで、片方だけ観て、でももう片方も観たくなった方にも観劇していただき安いようなシステム。システムっていうかなんていうか。
最近はやきそばを食べて生きています。